あるお寺の和尚さんのおはなし。
「皆さん、お盆の始まり(由来)を知っていますか?」
お釈迦様の弟子の目連が、自分のことをとても愛してくれた母が
死後、餓鬼道(常に飢えと乾きに苦しむ亡者の世界)で苦しんでいるのを
見て、何とか救いたいと思い、お釈迦様に尋ねたところ
「お前の母は、お前を愛しすぎたために、他の子どもには愛を注がなかったから
死後、餓鬼道に行った。 救うには、飲食物を施し供養することだ。」
と言われたそうです。
さらに、
「今の自分があるのは、何代もさかのぼったご先祖様があってのことで
自分とは関係ないと思っている昔の人も、ずっとたどっていけば
どこかで自分とつながりがあるはず。
だから、その他多くのご先祖様も、餓鬼道から救ってあげなさい。」
お盆とは、自分の身近なご先祖様と共に、餓鬼道で苦しむその他多くの
ご先祖様を供養によって救うための行事、
というのが、お盆のはじまりだそうです。
わが子にだけ愛を注ぎすぎて、餓鬼道に行ってしまった目連の母。
自分自身の親子関係や他者への思いを チョッと振りかえってみませんか?